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問題解決の道具としてのデザイン

「しののい まちの教室」スタッフの松山です。

11/16pmの授業では、graf代表の服部さんを講師としてお迎えし、見えないものをカタチにすることをテーマに、たくさんのお話をしていただき、また授業後半ではワークショップといったかたちで学ぶことができました。

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受講者さんにそれぞれの特技や趣味を事前に聞いておき、私たちスタッフがその絵を描き、名札を作成しました!これを受講者さんに首から下げていただき、授業がスタートしました。

もともと家具をデザインしてつくっていた服部さん。デザインし、販売する過程の中で、どうしたら自分たちがつくった家具をお客さんに長く使ってもらえるのかを考えていくうちに、家具について知ってもらうのではなく木のことを知ってもらうべきだと考えたそうです。そういった考え方から、今の服部さんの「見えないものをカタチにする」という発想が生まれてきたのではないでしょうか。

見えないものを可視化する
見えないものを可視化、カタチにするための手法をワークショップを通して学びました。さまざまな特性が活きるようなチーム分けをし、各チームごとに長野にあるものとないものを出し合い、なぜあるのか、なぜないのかを議論し、絵や文字で可視化し、そこから長野には何が必要なのかを提案しました。

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地域にあるものを探し、見えないものを導きだす。そこには何がなくて、なぜないのか。その場所にある、時代がつくってきたものを見つけ出し、その土地に本当に必要なものを見つけ出す。そこにはどんな問題があってどのように解決するべきなのか。この考え方が、その地域のために一番よいまちづくりにもつながるのではないかと思いました。

デザインは目的ではない 目的を遂行するための手法でしかない
最近、つくった人の満足でしかないような、デザインを重視したものや建物が世の中に多くなってきているように思います。しかしデザインとは、デザインすることが大事なのではなく、なぜデザインするのか、何のためのデザインなのか、ということが大事なのだと服部さんは言います。地域には地域ごとのさまざまな問題がありますが、その問題を発見し、解決するための手法としてデザインを使う。意味を持たないデザイン重視のものをつくるべきではなく、デザインをすることで問題を解決しようという考えをもって、デザインをしていくべきだと思います。

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また、ものづくりを行う上で、自分の想像を超えるものをつくりたければ、自分と違う能力を持つ人とのコミュニケーション、チームワークを大事にするべきだと服部さんは言います。自分にはこれしかできないと考えるのではなく、自分にはこれができる、だから自分にはない能力を持った人と知識を共有することで、自分の想像力以上のものを生み出すことができるのだと考えることが大事だと感じました。それはこれからの未来につながるための近道なのかもしれません。

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最後に、みんなで!にーこにーこ、にっこにこ!パチり!!

(しののい まちの教室スタッフ 松山由佳)

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服部滋樹
1970 年生まれ、大阪府出身。graf 代表、クリエイティブディレクター、デザイナー。美大で彫刻を学んだ後、インテリアショップ、デザイン会社勤務を経て、1998年にインテリアショップで出会った友人たちとgraf を立ち上げる。建築、インテリアなどに関わるデザインや、ブランディングディレクションなどを手掛け、近年では地域再生などの社会活動にもその能力を発揮している。京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科教授。